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「なりたい自分」がわからない理由、なるために出来ることについて解説します。

このような声をよく聞きます。例えば、「何をやりたいのか分からない。」「自分の将来像が、全く見えない」「理想はあるけど、あくまで理想。理想の自分には、なれっこない」。このように「なりたい自分」になれない、なれるはずがないと思い悩んで、夢を追いかけること自体を諦めてしまっている方が多くいらっしゃるように思います。

また、「なりたい自分」それ自体が、わからないと言われる方も多く見られます。

そこで、今回は、「なりたい自分」がわからない理由やなるために出来ることについて解説します。小さな一歩を踏み出すことに、1つでも役立つことがあれば参考にしていただけると嬉しく思います。

1. なりたい自分とは、何だろう?

「なりたい自分」とは、自分が目指す理想の姿や、達成したい目標、価値観に基づいて描かれる自分自身のイメージです。これには、自分が達成したい夢や理想のライフスタイル、キャリア、人間関係などが含まれます。また、一人ひとり違っていて、内面的な成長や外的な成果、あるいは、それらの組み合わせを含むことが多いです。

2. なりたい自分がわからない理由

(1) 「なりたい自分」をイメージできない

 イメージとは、他人や物事に対して、こうであろうと心に抱く感じのことです。「なりたい自分」になるためには、イメージすることがとても大切です。しかし、おそらく、イメージできない方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。イメージできない理由はいくつかあるので、それぞれ1つずつ紹介していきます。またそれらは、はじめから諦めてしまっている場合もありますが、過去の経験や失敗が原因でイメージできないこともあります。そして、行動や決定を他人に委ねる習慣から自分軸を見失ってしまい、なりたい自分をイメージできないこともあります。

(2) 他人の目を気にする

 なりたい自分の姿を描こうとすると、必ずと言っていいほど、他人からの目や評価を気にしてしまい、結果として「なりたい自分」の姿がわからなくなってしまう場合があります。他人の目を気にし過ぎると、自由にのびのびと活動することができなくなります。よいアイディアを思いついても、「あの人変わってる」「周りのことは何も考えていない」「自分勝手で自由過ぎる」などと言われるのではないかと思考が委縮してしまい、「なりたい自分」がわからなくなることもあります。

(3) 完璧を目指しすぎる

 完璧主義の傾向が強いと、何かに取り組む前に「完璧に準備しなければならない」というプレッシャーを感じてしまい、行動に移せないことがあります。また、失敗を恐れ、避ける傾向が強いために、行動をさせてしまうこともあります。仮に「なりたい自分」がイメージ出来ても、完璧な「なりたい自分」になるために、あれこれと準備段階からプレッシャーをかけ過ぎてしまい、行動に移せなくなるのです。

(4) 挑戦するのが怖い

 「なりたい自分」になるためには、何か新しいことに挑戦することが必要になるかもしれません。挑戦には勇気が必要になります。「なりたい自分がわからない」というのは、挑戦することへの恐れが背景にある場合が多いです。恐れには失敗への不安や周囲の期待、自分に対する自信不足が含まれます。そのため、挑戦することが怖いと感じると、目標や夢を明確にするのが難しく感じることがあります。

(5) 自分を責めてしまう

 自分を責めてしまう、つまり「自己批判が強いと、過去の失敗や足りなかった部分にばかり目が向いてしまい、自分の強みや可能性を見つけづらくなります。すると、「自分には価値がない」「どうせ無理」といったネガティブな自己評価にとらわれ、理想の姿を描くこと自体が怖くなることがあります。

(6) ストレスを感じる

 ストレスとは、外部からの刺激によって体の内部に生じる反応のことです。ストレス
が強いと、心身が緊張状態にあり、リラックスして自分の内面と向き合う余裕がなくな
ります。また、ストレスを感じると、思考が狭められる傾向があり、柔軟な発想が難し
くなることから、自分の可能性や理想を見つけることが一層難しくなる場合がありま
す。ストレスは、「なりたい自分」を判らなくさせてしまう、大きな要因になり得るの
です。

3. ないたい自分の見つけ方

(1) 自分を知る

 「なりたい自分」を見つけるには、自分を知ることが大切です。自分を知ることで、自分の価値基準や興味、やりたいこと、強みなどが明確になり、理想の自分になるための方向性が得られます。自己認識が不足すると、本当に「なりたい自分」がなにかが深く理解できないまま進んでしまい、それに向かって努力することが難しくなります

(2) 理想の自分を思い描いてみる

 自分の理想を描いてみることは、なりたい自分を見つけるための、とても効果的な方法です。理想を描くプロセスは、自分の価値観や希望に意識を向けることができ、心の中にある「自分が本当に望んでいるもの」を明確にする助けとなりなす。理想を描くときは、できるだけ具体的に想像することがポイントです。

(3) いつまでになりたいのか期限をつける

 「いつまでになりたいのか」という期限を決めることは、なりたい自分を見つけるうえでなりたい自分を見つけるためにおすすめです。期限を設定することで、目標が具体的になり、達成に向けての行動計画が立てやすくなります。また、期限があることで、目標を現実的に捉えやすくなり、行動に対するモチベーションも高まるというメリットもあります。ただし、期限を設定する際には、柔軟性を持つことが大切です。

(4) 小さな行動を起こしてみる

 なりたい自分を見つけるために、小さな行動を起こすことは、とても効果的なアプローチです。小さな行動を積み重ねることで、少しずつ自己理解が深まり、自分が本当に望んでいる方向が見えてくることがあります。小さなステップなら取り組みやすく、達成感も得やすいです。また、小さな行動を通して得られた経験やフィードバックは、次の行動の指針にもなります。

(5) 振り返りの時間を作る

 振り返りの時間を持つことは、なりたい自分を見つけるために大いに効果があります。定期的に自分の行動や感情、経験をふり返ることで、どのようなことに喜びや充実感を感じたのか、逆に何がストレスや不満の原因だったのかを理解する手掛かりがつかめます。振り返りを習慣化することで、気づきが積み重なり、なりたい自分に近づくための方向性が自然と明らかになって行く可能性が大きいです。

(6) うまくいかないことはやめる勇気を持つ

 何かに取り組んでいても成果が出なかったり、ストレスがたまったりする場合、それを無理に続けることは、エネルギーを浪費するだけではなく、自分に合った方向性を見失う原因にもなります。やめることは簡単ではありませんが、その過程で「本当に大切なものが何か」を再確認したり、より自分に合ったことは何かなどに集中できるようになります。「やめる」ことは失敗ではなく、新たな可能性を見つけることと捉える姿勢が大切です。

(7) 自分を褒める

 自分を褒めることで、ポジティブな自己イメージを育てることができ、自己肯定感が高まります。自己肯定感が高まると、自分の価値や強みに対する認識が深まり、理想の自分を描くための土台が築かれます。日常的に自分を褒める習慣を持つことで、自分が何を大切にしているのか、どのような場面で充実感を得られるのかが見えてくることがあります。その結果、自分にとっての理想像が徐々に明確になりやすくなるでしょう。

(8) 新しいことに挑戦する

 新しいことに挑戦することは、なりたい自分を見つけるためにとても効果的な方法です。新しい挑戦は、自分の快適な空間や居心地のよい場所を広げるきっかけにもなります。普段の習慣や思考パターンから一歩踏み出すことで、新たな視点やアイディアが生まれ、自己成長のチャンスも生まれます。また、挑戦をして得られる達成感や学びが、自分への自信を深め、さらなる目標に向かうモチベーションにもつながります。

4. なりたい自分と現実とのギャップへの対処法

(1) 自分の現状を理解する

「現状を理解する」つまり「現状把握」とは、現状の姿を客観的に認識することで
す。現状を正確に把握することで、自分がどこに立っていて、どれだけの距離を進む必要があるのかが明確になります。これによって、理想と現実とのギャップを埋めるために、どのような具体的な行動を取ればよいのかが立てやすくなります。また、現状を定期的に見直すことで、進捗を確認できたり、小さな成功や変化を実感できます。

(2) モチベーションが下がったら新しい事に挑戦する

モチベーションは、人が目標や対象、方向に向かって行動を起こす、それを維持するための原動力や動機、やる気となるような目的やきっかけを意味する言葉です。なりたい自分と現実との間でギャップを感じ、モチベーションが下がった場合、何か新しいことに挑戦してみることも対処方として効果です。新しいことに挑戦することで、これまでにない刺激を受けることができます。

(3) 目標は定期的に見直す

 定期的な目標見直しは、なりたい自分と現実とのギャップを修正するためのフィー
ドバックループとして役立ちます。私たちは、時間の経過とともに状況や価値観が変わ
ることがあります。定期的な見直しによって、目標が、現在の自分にとって意味のある
ものかを確認し、必要に応じて修正することができます。これにより、なりたい自分の
イメージと実際の行動計画との整合性が保たれるのです。

(4) 失敗を引きずらない、うまくいかないことは繰り返さない

 なりたい自分になるために、いろいろな努力しているのにうまくいかなかった経験が
ある場合、「自分はダメだ」などと、いつまでも引きづってしまうとモチベーションが下
がり、行動するエネルギーを奪ってしまいます。失敗した際は自分を否定せず、うまく行
かないことは繰り返さないと考えることが必要です。そうすることで、なりたい自分に
なるための行動と現実との間で生じているギャップについても、考察しやすくなります。

(5) 人と積極的に関わる

 理由はいろいろあるでしょうが、「できるだけ人と関わりたくない」と思っている人は
多いのではないでしょうか。なりたい自分になるために、ときには、自分の苦手なタイプ
の他人と関わらなければならないときもあります。感情は伝播するということがありま
す。「自分は苦手」と思うと相手も「苦手」と感じてしまうことです。なりたい自分と現
実との間でギャップを感じる中に、「人と関わるのが苦手だ」というのがある場合、「関わ
ってみないとわからない」と思い直して、思い切って関わってみましょう。

5. なりたい自分になるために出来ること

(1) イメージできる目標を立てる

 なりたい自分になるためには、まず目標を立てる必要があります。目標は、自分がどのようになりたいか、具体的にイメージしやすいものが良いでしょう。具体的にすることで、目指したい姿が明確になり、ブレることなく理想の状態に近づくことが可能になります。イメージが曖昧だったりブレたままの場合、何を目標にしたらよいのかわからなくなってしまい、中途半端になってしまう可能性があります。

(2) 自分ノートを作る

 なりたい自分になるために、まずなりたい自分のイメージが少しでも浮かんだらノ
ートにメモしましょう。ノートに書き留めておくことで、イメージを忘れたり、違う形
になってしまったりすることがありません。そのための「自分ノート」を作ってイメー
ジを書き留め、大切なポイントを何度でも見返せるようしておくことが大切です。モチ
ベーションが下がったり、迷いが生じたときなども見返せるようになるので、とても役
に立ちます。

(3) 必要な情報を集める

 なりたい自分をイメージ出来たら、情報収集することも大切です。例えば、なりたい自分に近づくためにはどのように行動するのがよいのか、資格や知識が必要な場合は、それらをどうやって身につけるのがよいのかを知っておいた方がよいでしょう。また、自分を取り巻く状況なども知っておくと、無駄な行動などを減らすことができます。なりたい自分になるための行動でつまづかないためにも、情報収集は大切です。

(4) 出来ることからスタートする

なりたい自分のイメージができ、情報収集ができたら、なりたい自分になるために商戦しますが、はじめは自分の出来ることからスタートしましょう。どのような些細なことでも「行動した」という結果の積み重ねは自信につながります。また、モチベーションにも影響します。なりたい自分のイメージを実現するために、出来ることから始めてみることは大事なことです。

(5) 身近な人を巻き込む

 なりたい自分になるために、身近な人を巻き込むことも、ときには必要です。「継続は力なり」という言葉があります。行動したことに満足するのではなく、その行動を習慣化することがとても大事なことです。身近な人を巻き込むことで、自分が悩んだ時にはサポートしてくれたり相談にのってくれたりすることもあります。自分のイメージをしっかり作って、勇気を出して身近な人に協力を仰いでみることも大切です。

(6) 頑張った自分を認める

なりたい自分になるための、どんなに立派な目標や行動も、続けていくことが大事です。モチベーション(動機付けや目的意識)を維持することは、とても大切です。モチベーションを維持するために、小さな目標でも達成できたときには自分を認め、しっかり褒めてあげることです。意識的に自分を褒めることで、自分の成長を実感でき、次の挑戦への意欲が湧いてきます。自分を褒めることで自己肯定感も上がり、次の挑戦へのモチベーションも高まります。

(7) 続けてみる

 「継続は力なり」という言葉があります。なりたい自分になるためには、目標を決め、計画を立てて行動したことに満足するのではなく、その行動を習慣化することがとても大切になります。ここでポイントになるのが、目標の設定とそれに対しての行動案です。自分が達成しやすそうな目標を立て、そこに向かってできる行動を計画し、小さなステップを続け叶えることを意識することで、理想の自分に近づいていきます。

(8) 定期的に振り返る

 どんなに細く計画を立てても、計画通りにいくとは限りません。出来ると思っていた
ことでも、思わぬ壁にぶつかってしまうこともあります。なりたい自分になるためには、
振り返りの時間を定期的に設けて、自分が立てた目標を定期的に見直すことが大事で
す。一週間、1ヶ月と期間を決めて行動を可視化してみましょう。振り返りを通じて、
目標に対する進捗状況も確認でき、上手く行かないことの原因もわかるようになるで
しょう。また、振り返ることで出来ていることが確認ができ、自信にもつながります。

(9) 自己投資を惜しまない

 自己投資とは、自分の将来や成長のために時間やお金を使うことで、自分自身を
成長させるです。さまざまなことに挑戦していくと、それなりに費用がかかってしまう
こともあるでしょう。結果のわからない自己投資に出費することを躊躇ってしまうか
もしれません。そこで大事なことは、目的や目標をもって主体的に取り組むことです。
自己投資の内容によっては、人脈が広がる、健康になる、外見や内面から自分に自信が
つくといったことも期待できます。

6. なりたい自分になるための注意点

(1) ネガティブな言葉を使わない

 なりたい自分になるために、ネガティブな言葉を使わないことは大切です。言葉には意識を変えてしまう「プライミング効果」というものがあります。先に経験した情報が、其のあとの行動や判断に影響を与えるという心理現象です。例えば、ネガティブな言葉を使ってしまうと、脳が気持ちをどんどんネガティブな方向にもっていってしまいます。これに対して、ポジティブな言葉は、徐々になりたい自分になるための力になるでしょう。

(2) 規則正しい生活を心掛ける

 なりたい自分になるためには、規則正しい生活を心掛けましょう。不規則な生活を続けてしまうと、自律神経のバランスが崩れてしまい、疲れが取れずにイライラしてしまう場面が多くなりがちです。規則正しい生活をすることで、自律神経が整って、心身のバランスが安定しやすくなります。きちんとした生活リズムをつくるために、何が必要な行動か、無理な行動を何か判断できるようになるでしょう。

(3) 目標の持ち方に注意する

 なりたい自分になるためには、目標の持ち方にも注意することが必要です。目標を立てることは大事なことですが、あまりに大きな目標を立ててしまい、叶えられなかったり挫折したりで自分を責めたりするようなことはやめましょう。挫折してしまう原因には、「承認欲求」や「義務感」などから目標設定している場合も多く見られます。自分が本当に心から望んでいる欲求に沿った「なりたい自分」「ありたい姿」から目標を立てることが重要です。

(4) 理想像に固執しすぎない

 なりたい自分になるためには、理想像にこだわり過ぎずに、自分にとって必要のないものを手放すことも、ときには大切です。理想がどんどん膨らんでしまい、結局いちばん大切な部分が抜け落ちてしまうこともしばしば見受けられます。人は周囲の環境や年齢を重ねることで、価値観が変わるものです。ひとつの理想像に固執しすぎないで、自分の価値観や考え方を柔軟に捉えるようにすることが大事です。

7. まとめ

私は、「なりたい自分」、「理想の自分」を思い描くことは、大事なことだと思い続けています。その理想に向かって前に進むことで、いろいろ経験したり学びを得たり、その時々の気づきを得て、日々悪戦苦闘し続けながら成長してきたのだと思います。
ひと口で「なりたい自分はこうだ」、「私はこんな人なる」と言うことは出来ても、実際になれるかどうかは誰にもわかりません。当の自分でも半信半疑な部分は多くあるかもしれません。ただ、ひとつ言えることは、「なりたい自分」を明確にしたら、それを忘れずに、そして、近づくための小さな行動を続けてみることではないでしょうか。
記事の中に、ひとつでも参考にしていただけることがあれば嬉しく思います。