私たちは、何かをするとき、やみくもに、手あたり次第、行動するでしょうか?何かの目的を達成するために目標を立て、それをどのように達成に向けて実行していくかを考え、達成したあとも次に繋げていくために同じことを繰り返し行っているのではないでしょうか。
例えば、庭の雑草が気になるから「草取りをする」という目標を立て、それを達成するために、一生懸命草取りをします。○○の資格が取りたいという目標を達成するために、勉強したり受験したりします。また、□□の知識を増やしたいという目標を達成するために講座を受けるたり、eラーニングに参加したりします。売り上げを達成したいという目標を達成するために、一生懸命営業を頑張ります。
1つの目標を達成するために、さらに細分化され小さな目標を設定して、それらを達成しながら大きな目標達成を目指していきます。その過程は無数に考えられます。
達成したい目標は、一人ひとりさまざまです。目指す目的やありたい姿に合わせた、その時々の目標を設定して、それに向かって進んでいく、みたいな感じです。それを考えると、どのような感情が湧き起ってくるでしょうか?
今回は、目標を達成することのメリットとポイント、その際、気を付けたいことなどについて解説します。1つでも参考になることがありましたら、活用していただけると嬉しく思います。
1.「目標達成」って何?
1) 「目標」に似た言葉の「目的」って何?
目的(ゴール)は「目」で見える「的」と書きます。最終的に到達したい事柄や実現したいものなど目指すべき到達点を示す言葉です。長期的なものが多く、抽象的なイメージが多いともいえます。個人で捉えると「社会貢献したい」とか「〇〇を実現させる」などの夢やビジョンです。
2) 「目標」って何?
目標は、目的を実現するための具体的な方法のことです。抽象的で曖昧なイメージの夢やビジョンである目的を実現するために、具体的どうすればよいのかなどを設定していくことです。ビジネスシーンでは業務そのものが関わってきますし、個人では日々の生活が関わってきます。
3) 「目標」と「目的」の違いは何?
「目的」は最終的に目指す到達点を意味しているので、理想やアイディアペースの長期的なものが設定されます。これに対して「目標」は、その目的を成し遂げようとするため過程のステップなので、具体的で現実的な短期または中期的なものが設定されます。
4) なぜ、「目標を持つこと」が大事なの
目標を持つことで、自分自身の意識が変わります。意識が変わると行動が変わります。そして、行動することで、いろいろな変化が起こります。それは環境の変化かも知れないし、感情的な変化かも知れません。さらに、その目標が達成できた時の達成感や満足感、充実感は、モチベーションを維持する大きなエネルギーになります。
5) 「目標」を最初に決めることの意味は!?
「目標」を最初に決めると、それを達成するために「何をやるべきか」「どうやるか」などが具体的なプロセスやスケジュールが明確になります。自分がとるべき行動が具体的に把握できるため、最初に何からやるかがはっきり見えてきます。また、目標達成までの時間が予測できるため、短期間での達成が可能になります。
2.目標達成を設定することのメリット
1) 行動力が養える
目標を設定すると、その目標を達成するためにどのようにすればよいかを考えます。目標設定は自分にとって何が重要かなどを明確にすることができます。目標達成に必要なことを考えて、そのための行動を起こそうとします。このことからも、目標を立て、それを達成することのメリットとして、行動力が養えるという点が挙げられます。
2) 前向きになれる
目標達成は一気に出来るものではありません。一つひとつの積み重ねが、最終的な結果につながるものです。自分で考えたことや行動することが目標達成へとつながると、それらの経験や学びから自信や達成感が得られます。自分の考え方や行動に自信が持てるようになることで、いろいろな物事が前向に捉えられるようになります。
3) モチベーションが上がる
ものごとを行う上でモチベーションはとても大事な要素です。モチベーションとは、人が何かをする際の動機づけや目的意識、やる気や意欲などのことです。他人から与えられたことをやる場合などは、モチベーションはなかなか上がりません。しかし、自分自身で目標設定をし、それを達成するために取り組むことで、最後までモチベーションを維持することができます。
4) 時間の使い方が上手くなる
目標を設定し、それを達成しようとすることで、時間を有効に使えるようになることも、目標達成のメリットの1つです。目標を達成のためには、自分にとって重要度の高いことには時間をかけ、低いことには時間を割くようになり、時間を有効に使うことを考えるようになります。目標をもって、それを達成しようとすることで、時間の使い方が上手くなるということです。
5) 自信が持てるようになる
目標に向かって努力し、手ごたえが得られると「自分もやればできる」と感じられるようになります。目標達成まで自分を連れていけるのは自分だけです。他人は連れて行ってくれません。どのようにして目標を達成していくか自分自身で考え、上手くいかないときはどうすればよいかを自分で考える。そのプロセスの繰り返しから学ぶ、多くの経験やノウハウは、自分の自信につながります。
6) 生活にメリハリがつく
仕事上の目標であれ、プライベートでの目標であれ、その目標達成をめざすことで、充実した時間を過ごすことができるようになります。仕事上での目標に取り組むことで、充実して一日を終えることができるようになります。そのためプライベート時間は仕事を引きずることなく、ストレス発散に充てることができるようになります。そうすることで生活にメリハリがつくようになるのです。
7) ワクワク感が味わえる
どのような目標でも、それが達成すると嬉しいものです。ワクワクする感覚は喜びや嬉しい状態を表現する言葉でもあります。目標達成は、このワクワクするといった感情を湧き立たせるものです。ワクワクする目標を立てることで、モチベーションが上がり、それを自分のペースで達成していくことで、ワクワク感が次から次へと湧き起ってくる、なんて素敵な体験の連鎖でしょう。
8) 達成感が得られる
自分自身で目標設定をし、試行錯誤を繰り返しながら目標達成できたとき、私たちは大きな達成感を手に入れることができます。一度大きな達成感を経験すると、次も同じような達成感を得たいという気持ちになります。そして、目標を達成した時は、頑張って達成した自分に対して、プチプレゼントを用意しておくことも、達成感を味わうための良い方法かもしれません。
9) 将来に対するビジョンが見えてくる
目標達成は、そこに到達するまでの道筋を決めることでもあります。そのため、自分の将来に対するビジョンが見えることともつながります。人生の目標を決め、それをさらに細かく決め、この目標を達成したら次の目標に向かうということも出来ます。いつ、何を行うといった大筋のプランをや行動指針を決めておくことで、多くの場面で、目標達成を味わうことも出来るのです。
3. 目標達成のポイント
1) 自分に対する理解を深める
自分を理解すること(自己理解)と目標達成には密接な関係があります。目標を達成するには、自分の性格や特徴、長所や短所、強みや弱み、価値観や信念などが大きく影響するからです。自己理解が深まることで、自身が望んでいることがわかるようになり、それを実現するための目標設定がしやすくなります。自分の価値観に合った目標設定が出来るようになります。
2) 目標達成を目指すのはどの分野か
目標達成を目指したい分野、ジャンルを考えることが大切です。目標を決め、それを達成することは、日々をよりよく過ごすための指針ともなります。ですから、自分の構成要素が何かを分野分けすることが大事です。例えば「ビジネス」「家族」「健康」「自己向上」などです。その分野ごとに目標を持つことで、「なりたい自分」が明確に出来ます。
3) 目標をSMARTモデルで考える
SMARTモデルは、目標達成を実現するための5つの成功要因、Specific(具体的)、Measurable(計測可能)、Achievable(達成可能)、Relevant(関連性)、Time-bound(期限)の頭文字を取って名付けられたものです。
・Specific(具体的)は、明確で具体的な目標設定をすることで、パフォーマンスの向上が期待でき、目標達成に繋がります。曖昧な目標は、達成に向けやることがわかりにくくなってしまいます。
・Measurable(計測可能)は、目標達成が本人にも周りにもわかるよう、その内容に計量性があることです。どこまで行った達成なのかの基準を明確にすることで、自身の目標達成や成長が判断しやすくなります。
・Achievable(達成可能)は、希望や願望ではなく、その目標が達成可能なものであるかということです。現実からかけ離れているとモチベーションを失うことになりかねません。また、すぐに手の届くレベルにしてしまうと、目標を立てる意味を失いかねません。
・Relevant(関連性)とは、達成した先に何があるのか、何のために目標を達成するのか、「取り組む価値がある」状態を意識することです。
・Time-bound(期限)は、いつまでにその目標を達成するのか、期限を設定することです。 「期限」の設定は、先延ばしを防ぐ効果と必要以上の負荷をかけることを回避することができます。
・Specific(具体的)は、明確で具体的な目標設定をすることで、パフォーマンスの向上が期待でき、目標達成に繋がります。曖昧な目標は、達成に向けやることがわかりにくくなってしまいます。
・Measurable(計測可能)は、目標達成が本人にも周りにもわかるよう、その内容に計量性があることです。どこまで行った達成なのかの基準を明確にすることで、自身の目標達成や成長が判断しやすくなります。
・Achievable(達成可能)は、希望や願望ではなく、その目標が達成可能なものであるかということです。現実からかけ離れているとモチベーションを失うことになりかねません。また、すぐに手の届くレベルにしてしまうと、目標を立てる意味を失いかねません。
・Relevant(関連性)とは、達成した先に何があるのか、何のために目標を達成するのか、「取り組む価値がある」状態を意識することです。
・Time-bound(期限)は、いつまでにその目標を達成するのか、期限を設定することです。 「期限」の設定は、先延ばしを防ぐ効果と必要以上の負荷をかけることを回避することができます。
4) PDCAサイクルを回してみる
PDCAサイクルとは、Plan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、Action(改善)の4つのプロセスを繰り返すサイクルのことです。PDCAサイクルは、目標達成に向けての1つのフレームワークです。
・Plan(計画)は、達成したい目標を設定して、行動計画(アクションプラン)を作ることです。
・Do(実行)は、目標や行動計画を、実行することです。
・Check(測定・評価)は、ここまでやってきたことがどうだったか等を分析、評価して、課題を出すことです。
・Action(改善・対策)では、課題や改善点を考えて、実際にやってみることです。
・Plan(計画)は、達成したい目標を設定して、行動計画(アクションプラン)を作ることです。
・Do(実行)は、目標や行動計画を、実行することです。
・Check(測定・評価)は、ここまでやってきたことがどうだったか等を分析、評価して、課題を出すことです。
・Action(改善・対策)では、課題や改善点を考えて、実際にやってみることです。
5) 自分に合った方法を見つける
目標は百人いれば百通りあります。それを達成する方法も、それと同じくらいあります。誰かの受け売りをマネする必要はありません。なりたい自分になるためには、自分に合った「頑張りやすい目標」を立て、「努力を積み重ねやすい方法で行う」ことが大事になります。なりたい自分になるために目標を達成するのです。一番大切にしたいことは、自分らしさです。
6) 相談する相手を見つける
目標を達成することは、一朝一夕に行くものではありません。計画通りに進まないことや途中までは上手くいくのだけれどいつも同じようなことでつまずいてしまうなどの経験をすることがあります。また、失敗して諦めかけてしまったりハプニングに見舞われたりすることもあります。そのような時こそ、相談することで気持ちの切り替えができ、目標の再構築が出来たりします。
7) まずはやってみる
いろいろ考えて、目標は設定してみたものの、最初の一歩がなかなか踏み出せないことがよくあります。目標を目標で終わらせないためには、とりあえずやってみることが大事です。目標達成のために、一歩踏み出しやってみる。やってみて計画通りにいかない場合も多々あるかもしれません。目標が絵にかいた餅にならないためにも、「まずはやってみる」勇気を持つことです。
8) しばらく続けてみる勇気を持つ
目標を立てたからと言って、そう簡単に達成できるものではありません。なかなか達成できないからと言って、諦めずに続けてみることが大切です。続けることも勇気です。行動し続けてみるとコツやきっかけをつかむことができるかもしれません。また、続けられない理由のヒントが見つかるかもしれません。先ずはしばらく続けてみる。その勇気を持つことです。
9) 完璧にやろうとしない
目標達成に向けて、決めた計画を決めたとおりに完璧にやろうとすると、かえって長続きしないことがあります。特に、個人的な目標達成の場合は、その傾向が強いようです。はじめのうちは緊張感があるためか頑張って続けてみるのですが、時間の経過とともに気持ちがなえてしまう場合があるからです。先ずは、目標達成の目安を設け、気楽に始めることが大切です。
4. 目標達成のための行動を継続するポイント
1) 具体的な目標設定をする
目標を達成するということは、自分の頭の中で描いている夢や希望を実現することです。先ずは、その自分の頭の中にあるものをアウトプットすることから始めてみることです。どうなったらいいかのイメージを膨らませて、「何を、どれだけ、いつまでに」などの言葉や数字で表しながら、リストアップしていくことです。具体的で可視化しやすい目標設定をすることで、目標達成に向けての行動がしやすくなります。
2) 行動計画はワクワク出来るものにする
目標達成のためには、何らかの行動をする必要があります。目標達成のポイントは、行動が継続できるかということです。その行動が好きなことだったり、楽しいと感じられることであれば、無理なく続けられます。どのような行動だったらワクワクして続けられるかを考え、自分に合った方法を取り入れて、目標達成への行動計画を立てることが大切です。
3) 目標達成後の自分をイメージする
目標達成後の自分イメージすることは大事です。達成できた自分は今の自分と比べてどうなっているかのイメージです。例えば、容姿は、表情は、出来ていることは、などです。それらを考えると、気持ちが高揚しワクワク感が湧き立ってきます。それを書き出してみることもお勧めです。それを毎日見て、イメージを膨らませることで目標達成へモチベーションが上がります。
4) 定期的に振り返りの時間をつくる
目標達成のための行動計画は、定期的に見直してみることが大事です。PDCAを活用するこ
とです。それは自分一人でやることも出来ますが、誰かに話して聞いてもらうことで、より効果的な振り返りが出来ようになります。そうすることで、定期的に目標達成に向けた心持や行動姿勢を整えることができます。一人では続けることが難しい場合もありますが、一緒に考え応援してくれる人の存在は、大きな意味を持ちます。
とです。それは自分一人でやることも出来ますが、誰かに話して聞いてもらうことで、より効果的な振り返りが出来ようになります。そうすることで、定期的に目標達成に向けた心持や行動姿勢を整えることができます。一人では続けることが難しい場合もありますが、一緒に考え応援してくれる人の存在は、大きな意味を持ちます。
5) 上手くいったときは自分を褒める
日々の行動計画が順調に進んだ時は、出来た自分をしっかり褒めてあげる習慣が大切です。計画通りできた自分に大きな花まるをあげてもいいし、プレゼントを用意しておくのもよいでしょう。今日1日の行動が計画通りできたことも目標達成です。そのような一日一日の積み重ねが大きな目標の達成へとつながります。日々の達成感をしっかり味わい大切にするが、行動を続けていく大きなポイントと言えます。
5.目標を達成するための注意点
1) 自分に正直になる
自分らしい目標達成を目指すのであれば、自分の気持ちに正直になることが大切です。目標達成のためには、自分の気持ちと相反する行動をしなければいけない場面に遭遇するかもしれません。そのようなときは、自分の気持ちと向き合う姿勢を大事にしながら、自分の能力や可能性を考え、それらが発揮できることを実行するのです。自分の気持ちと裏腹な行動を続けてしまうと、目標達成どころか心の疲弊を招く恐れもあります。
2) 周りの言葉に影響されない
目標達成をするために自分の目標を他人に公言したほうが成功しやすいと言われています。目標を口にすることで、周りの協力が得られやすい、いろいろな情報が周囲から得られるなどメリットあるからです。しかし、なかには「そんなの無理」とか「何を言ってるんだか」と否定してくる人もいます。このようなタイプの人をドリームキラーといいます。目標達成を目指し場合、自分以外の人の言葉をどう受け取るかの判断は自分次第です。他人や周囲の人のための目標達成なのか、なりたい自分になるための目標達成なのかをしっかり考えることの大切さがここにあります。
3) 迷ったら原点に返る
目標を決め、それを達成するために何をするかを決め、一歩ずつ前に進んでいきます。目標達成までのプロセスは、これを繰り返しながら、修正を加えて、やり直ししながら進んで行くことが多いのではないでしょうか。その道のりは、決して楽なことやワクワクすることばかりではないかもしれません。時には「なんでこんなことするんだろう」とか「これをやることが自分にとってどんな意味がるんだろう」と思い迷うこともあるかもしれません。そんなときは原点回帰です。出発点に戻って「ありたい自分の姿」「なりたい自分」を再考してみることです。そのような経験を積み重ねながら目標達成ことに価値があるのです。その過程で得られた経験や学びが自分の宝になるのです。
6.まとめ
一年の計は元旦にあり、という諺があります。目標設定をして、行動計画を作って、To-Doリストに落とし込んで頑張って始めたものの、達成できないでいる人も多いのではないでしょうか。目標を達成することは、口で言うほど、そう簡単な作業ではありません。多くの方が苦労をして、試行錯誤しながら、自身の目標達成に向けて歩みを続けています。私自身、これまで数えきれないほどの目標設定をしてきました。それら全てを手に入れてきたわけではありませんが、それを達成しようと努力したり活動してきた過程での経験や学びは、今の私の宝物となっています。ここに書かせていただいたことはそれらをまとめたものです。